緑黄色野菜の栄養素を凝縮した藻・スピルリナで現代病に勝つ

ガン・動脈硬化・高コレステロール血症・糖尿病

新居 裕久 著 1995.05.29 発行
ISBN 4-89295-350-4 C2177 文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


「水中の緑黄色野菜」スピルリナ

緑黄色野菜の栄養素を凝縮した藻・スピルリナで現代病に勝つ

自然のままの栄養補助食品
さて、緑黄色野菜の摂取不足が現代病の大きな誘因になっているのであれば、毎日の食生活の中に積極的に緑黄色野菜を取り入れていけば万事解決できることになりますね。
しかしながら、毎日の食事メニューに、緑黄色野菜を充分量欠かさず加えていくというのもなかなか大変なことです。
そこで現在、非常に注目されているのが栄養補助食品です。緑黄色野菜に含まれている栄養素を、製剤および飲料などにして手軽に補給できるよう製品化されたものですが、ビタミン剤、ベータカロチン製剤、ベータカロチンを添加した飲料など、さまざまなタイプのものが市場にたくさん出回って人気商品となっています。
そうした中で、じつは、天然自然のままの産物で、緑黄色野菜の栄養成分をそなえた食品があります。それが、本著でこれから紹介していく「スピルリナ」です。

地球最初の生命体の一つ「藍藻類」
スピルリナとは藍藻類の一種で、厳密にいうと藍藻綱・ネンジュモ目・ユレモ科・スピルリナ属に分類されます。藍藻類と聞いてもピンとこないかもしれませんが、熊本県特産の大変貴重な「水前寺のり」の仲間と考えていただければわかりやすいでしょう。
スピルリナ、つまりこの藍藻類は、地球に誕生した最初の生命体のひとつとされ、実際に、約三十数億年前のものと推測されるスピルリナの仲間の微生物の化石がオーストラリアで発見されています。つまり地球がまだ一面砂漠のような状態であったころに誕生し、それ以降、地球規模の苛酷な環境の変化にも負けず、昔の姿そのままに現在まで生き残ってきた生命体の一つであるわけです。

自生地周辺では貴重なタンパク源
現在スピルリナの自生が確認されているのは、主に熱帯地方の湖。それも強アルカリ性という、非常に特殊な水質の湖に限られます。こうした環境では、雑菌に冒される心配もなく、それが数十億年もの間、スピルリナが絶えることなく生き続けてこれた理由のひとつと思われます。
自生地の周辺では、古くからスピルリナを貴重なタンパク源として食用に用いてきました。
たとえば、古代メキシコ高原に住み着いたインディオの一族は、一六世紀初頭にスペイン軍に征服されるまで、メキシコの湖に繁茂しているスピルリナを、パンやスープの食材として利用していました。当時の湖はその後の干拓で大部分が埋め立てられてしまいましたが、現在、メキシコ市南部にあるテスココ湖はその名残であり、今でもスピルリナの自生地となっています。
また、アフリカのサハラ砂漠の奥地にあるチャド湖も、スピルリナの代表的な自生地のひとつです。現地の住民は、湖面に浮遊しているスピルリナをワラで編んだ手網やカゴで採集し、「ダイエ」と呼ばれる緑色の菓子をつくって日常的に食していますが、これは彼らの先祖伝来の、数千年以上にわたって伝承されてきた食習慣と考えられています。
スピルリナが自生する湖は、前述したように水質が特殊であることから、これらの湖には魚介類が生息しておりませんが、周辺の人々にとってスピルリナは、アミノ酸バランスのよい(19ページ参照)、唯一の貴重なタンパク源だったのです。



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