免疫バランスを正常に保つ“免疫乳酸菌”

がん予防、生活習慣病の改善で“健康寿命”を延ばす

矢澤 一良 著 2002.01.08 発行
ISBN 4-89295-423-3 C2177 文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


乳酸菌が免疫力を建て直すしくみ

免疫バランスを正常に保つ“免疫乳酸菌”

有効成分は細胞壁の「多糖体」
「生きた乳酸菌」神話が根強い日本では、生きていない乳酸菌が、なぜ健康効果を発揮できるのか、不思議に思う人も多いでしょう。
なにしろ、乳酸菌は生きたまま腸に届いて効果を発揮する、と私たちは教えられてきました。
しかし実際は、乳酸菌は生きて働くのではなく、乳酸菌の菌体そのものが有効成分として働きます。乳酸菌の効果は、乳酸菌の細胞壁に含まれている「多糖体」によって生み出されるのです。

乳酸菌は腸管免疫を刺激する
乳酸菌の多糖体には、白血球を元気にして、免疫バランスを建て直す作用があります。
乳酸菌が具体的にどのようなしくみで白血球を元気にするのか、まだ不明な部分が多いのですが、おそらく食事でとった乳酸菌は「腸管免疫」を刺激すると推測されています。
腸管免疫とは、腸管に特別に配備された人体の防御システムのことです。
腸管は、呼吸や食事のたびに大量の異物(非自己)が出入りする危険地帯なので、からだの内部とは別の、独立した免疫機構が存在します。
食事由来の乳酸菌は、ここを通過するさい、小腸の壁にいくつも点在する「パイエル板」に、次々取り込まれると考えられます。
パイエル板は、腸管免疫の中枢を担うリンパ組織です。
そこには常に、多くの白血球兵士が常駐していて、乳酸菌のような異物が入ってくると、アリ地獄さながらに捕獲し、体内にその情報を伝えます。
すると、全身の白血球が、異物の侵入に備えて臨戦体勢となり、これが結果的に全身の免疫力の向上につながるというわけです。
一説では、腸管免疫に働く白血球のうち、常に活性化しているのは五%程度で、残りの大部分は眠った状態にあるといわれています。
乳酸菌の常食で、そうした「眠れる白血球」を絶えず刺激していれば、病原菌の侵入や癌の発生を強力に阻止できます。
前項の、光岡博士らの実験でみられた乳酸菌の延命効果や抗ガン効果も、すべて免疫バランスの回復によってもたらされた結果と考えられます。


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