カルシウムが骨・血管・神経を強くする

江澤 郁子 著 1993.01.27 発行
ISBN 4-89295-314-8 C2177 文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


カルシウム代謝の仕組

カルシウムが骨・血管・神経を強くする

一定に調節されている血液カルシウム
骨にあるカルシウムを1とすると、血液中には1万分の1のカルシウムしかありません。さらに、細胞の中のカルシウムは血液中のカルシウムの1万分の1です。この濃度(比率)の差が、体のさまざまな機能を調整するのです。
そこで、血液中のカルシウムの濃度が一定に維持されるように、私たちの体内にはこれを調節する機能があります。

血液カルシウムの濃度を上昇させる
血液中のカルシウムの濃度が低下した場合、副甲状腺から副甲状腺ホルモン(パラトルモン)の分泌が増加します。するとホルモンが骨に作用して、骨のカルシウムの溶出を促し、血液中のカルシウム濃度を上昇させるのです。
また、副甲状腺ホルモンは、肝臓で一部活性化されたビタミンDをさらに腎臓で“活性型ビタミンD”に変化させ、腸管でのカルシウムの吸収を促進させることで、血液中のカルシウム濃度を上昇させます。
血液中のカルシウムは、腎臓で濾過され一部尿中に排泄されていきますが、腎臓は一度濾過したカルシウムを再び吸収する働きがあります。副甲状腺ホルモンはこの腎臓の働きを促進させる作用もしますので、カルシウムが尿中に排泄されるのを防ぎ、濃度の安定をはかります。

血液カルシウムの濃度を低下させる
逆に、血液中のカルシウムの濃度が上昇したときには、甲状腺からカルチトニンというホルモンの分泌が増大し、骨のカルシウムの溶出を抑えます。そのことによって血液中のカルシウム濃度を低下させるのです。
また、女性ホルモンの一つであるエストロゲンも、カルチトニンと同様に骨を保護する働きをします。
このように、血液中のカルシウムの濃度は、ホルモンの作用によって一定に保たれているわけです。
すなわち、たくさん貯蔵されている骨のカルシウムを出し入れすることで、血液中のカルシウムの濃度が調節されているのです。血液中のカルシウムが少なければ引き出し、多ければ抑制する。まさにカルシウムをお金に見立てれば、骨は“カルシウムの銀行”ということになります。

※図省略


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